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とんぼ連れて味方あつまる山の国

俳句の旅

「とんぼ連れて味方あつまる山の国」
阿部完市

蜻蛉を詠んだ俳句の中でも、とりわけ心に残る大好きな一句です。読むたびに、子どもの頃の冒険心や自由な想像力がよみがえります。現実の風景でありながら、どこか童話やファンタジーの世界へ迷い込んだような不思議な魅力があります。阿部完市ならではの、既成概念にとらわれない豊かな発想に惹かれます。

以下、AIによる鑑賞です。

この句は、「とんぼ」「味方」「山の国」という異なるイメージを持つ言葉を自然に結びつけ、読む人の想像力を大きく広げています。「とんぼを連れて」ではなく、「とんぼ連れて」と助詞を省くことで、蜻蛉が人と対等な仲間であるかのような親しみが生まれています。

「味方あつまる」という表現からは、子どもたちが仲間を呼び集め、秘密基地や冒険へ向かう場面も思い浮かびます。そこへ蜻蛉まで加わることで、現実の出来事はいつしか絵本のような世界へと変わり、自然と人とが一つの仲間として描かれていきます。

また、「味方」という言葉には本来、対立や戦いを連想させる響きがあります。しかし、この句では緊張感はまったくなく、むしろ少年時代の遊びや希望に満ちた遠征のような明るさを感じさせます。「山の国」も実在する場所というより、心の奥に広がる理想郷や夢の世界として読むことができるでしょう。

現実と幻想の境界を軽やかに飛び越え、読む人それぞれの「冒険の記憶」を呼び覚ます。そんな自由な想像力に満ちた、阿部完市らしい魅力あふれる一句です。